一般的な易解釈シリーズ:第59卦 風水渙(ふうすいかん)

   

59卦 風水渙ふうすいかん

この卦は上に巽、下に坎、断易において離宮五世卦と言われるもの。
渙は散る意味であり、悪しき物が散って離れていく。
困難はやがて消えるし、富が流れ動いて循環するようになる(お金がない所にはお金が回ってくる)、縁起の良い卦。

北宋の易学者である邵雍は、
離散して解消する、災難が消える。その変化を良く観察して、上手くチャンスに乗る事ができる。
この卦を得れば、初めは苦労するが、最後には難を逃れる。
 何事も慎重に努力すれば、うまくいくのだから、自分を甘やかしてはならないと解説している。

台湾の偉大な学者である傅佩栄によると、
●運勢:時が来れば、運河に水が届く。
●財運:神の加護あり、財が行きわたる。
●家運:神の加護を祈り、良縁を呼び込む。
●身体:深刻な状態、復帰は難しい。

◆ 象意:

異なる卦(下卦が坎、上卦が巽)を重ね合わせたものである。
風は水の上を走り、波をおこして、四方八方に水を溢れさせる。
よどんでいた水を流れさせ散らせる。組織や人々を流動させる象徴。
積極的な手段や方法で欠点を克服し、危機を回避して平和を実現させる時。
風は水に吹き、流れは分散し、春風は寒さを吹き飛ばし、雪や氷を溶かす。

◆ 運:

心配事があるが、最終的に問題を解決することができ、すべての物事が繁栄する。
気まぐれで慎重さに欠けるのはダメだが、判断が遅くてもダメ。
素早く動くといい。

◆ キャリア:

状況は非常に困難ですが、それは人々の心が一つになっていないためです。安定と団結を実現するために、強力な措置を講じる必要があります。その中で最も重要なのは、正しい道を歩み、公平の精神を堅持することで人々の心を掴み、散らばった人々を一つにまとめることです。

◆ ビジネス(商売):

混沌とした市場環境で方向性が不明確。だから適切な改革が絶対に必要である。
また、強力な協力者や、支援者を得る努力も欠かさないように。

◆ 名声:

静観し、知識の研鑽と才能の向上に努めなければならない。無秩序な状況を改めなければならず、それには多面的な才能が必要。未来は明るい。鍵はあなたの努力。

◆ 結婚:
双方が純粋な意思を持ち続ける限り、成功する。

◆ 野心・願望:

キャリアを発展させるためには、積極的な姿勢で社内の不和を克服し打破しなければならない。まず、大義のためには利己主義(エゴ)を捨てなければならない。そうすることで善悪の争いに巻き込まれないようにする、そして安定を取り戻すことができる。
よい環境を得て、あらゆる事業の未来は明るいと言える。

補足:

古代の人々が自然現象を観察した結果、地面の上にある水は、風のない日よりも風の強い日の方が早く干上がることを発見し、水を吹き飛ばして消しているものの正体は風だと気付く。
下の坎水に、上の迅風が遭遇しても、上にただ風が吹いているだけと考えてしまいそうだが、しかし、上に風が吹けば水が雲へと変わり、やがて人々に雨をもたらすようになる。つまり、水と風の接触は「水流の分散」を意味する。水の分散は、無秩序な組織や人々の象徴でもあるが、これにポジティブに取り組むことができれば、欠点を克服して窮状を改善でき、環境を平和に変えることができる。

渙の卦は、兌卦の後に位置しており、そのことを『卦の序』では次のように説明している:
「人は、喜びの後には心が緩む(散る)。」

私達は、いかに緩ませる(散らせる)か、その方法を考える必要がある。


このブログ管理人による独自解説版:

この卦には、「経済の循環」にうまく取り込まれるという意味がある。

発想を柔軟にして、視野を大きくもって積極的にその流れに入っていけば、大きな成果が期待できる。ただし、もし自分が「世間にとって悪の要素側」だった場合は、逆に世間から排除される立場となってしまう。強風で遠くに押しやられ吹き飛ばされるだろう。風はとても強く、抗うことなど出来ない。時代は新しく入れ替わる。

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